再生可能エネルギーは地域で選択

火のある暮らしは「エコ」

地球温暖化の原因とされる「温室効果ガス」には、二酸化炭素(CO2)・メタン・フロンなどがあります。

特に二酸化炭素は、石油や石炭・天然ガスを使うことによって大気中に大量に放出されています。

環境省では「2050年脱炭素社会の実現」を進めるために、温室効果ガスを出さない再生可能エネルギーとして、太陽光発電を推奨しています。

民間企業や地方公共団体の施設の屋根に太陽光発電を載せたり、個人住宅の屋根に載せるなど積極的な取り組みを推進しだしました。これはとても良いことだと思います。

ただこの方針を、「太陽光発電ならすべて良いのだ」と曲解きょっかい・拡大解釈して、森林を伐採してメガソーラーと呼ばれる、大規模な太陽光発電設備をつくる会社が現れています。

私たちの暮らす伊那谷には広大な森林が広がっています。

森林の持つ機能は、二酸化炭素の吸収と酸素生成、木材の生産、土砂災害の防止、動物や野鳥の住処すみか、農業・工業・飲料などの安定的な水の涵養かんよう、レクリエーションの場としてなど多面的な機能を持っています。

特に森林から流れ出る水は、水力発電の安定的なエネルギーとなります。

伊那谷の落差の大きな急流河川には水力発電所建設の可能性が無限にあります。
また森林には、間伐で放置されたり細くて材として利用できない木が多くあります。

こうした木は、薪やペレットなどの木質バイオマスのストーブ・ボイラーに使われています。

伊那市は家庭への薪ストーブ・ペレットストーブ、ボイラーの普及が全国でもトップクラス、上伊那森林組合のペレット工場は、国内産材を使った工場としては日本一、約4,000t/年の生産量です。

伊那市では大規模な太陽光発電の建設ではなく、伊那谷の豊富な水と地形を活用した水力発電によって得られる電気と、豊かな森林資源を活用した木質バイオマスエネルギーが似合う地域なのです。

そして同時に「節電」と言う取り組みも進めなければなりません。

昭和48年(1973年)に始まった第一次オイルショックの時には、大都市のネオンサインは消えていたはずです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA